2009年4月13日月曜日

モーシェと柔道(転記)



フェルデンクライス・メソッドを説明するときに、柔道を引き合いに出すことも多い。「博士はヨーロッパで最初の黒帯であり、このメソッドは柔道の影響を受けている」「嘉納治五郎から柔道を習い、身体運用についてヒントを得た」というようなことを言ったりします。
 しかし冷静に考えると、嘉納治五郎の弟子というのは、無理な話でおそらく柔道に理解のある人間と言うことで、嘉納と面識ができたというところではないだろうか。だからといって柔道の実力が劣っていたとは思えず、当時のパリではスモール・タニと呼ばれた谷四段やのちに有名になった石黒敬七氏などが活躍していたので、しっかりと柔道の基本をマスターし、さらに自分でも随分と工夫したのだろう。そういう意味ではヨーロッパの最初の黒帯であり、こんな言い方はどうかと思うが、のちの発展は柔道整復師のようなところもある。
 そんなことを調べていくうちに。草創期の柔道の海外進出のすさまじさに行き当たる。どんなに大きな人間であれ、力自慢であっても挑戦を受け、レスラーたちとも死闘を繰り広げる。多くの人材が命を賭けて、柔道を日本中に、世界にと広めていった。ある意味でわかりやすさというのが必要で、やってみせる、存在の大きさを示すことも、普及と言う点では必要だと思う。
  モーシェは実に多くを当時の柔道から学び、またその他の多くを西欧の最新の学術的な成果から学んだと思う。その融合の素晴らしさがフェルデンクライス・メソッドに結実している。(写真は下記から拝借しました。)
http://www.vocaldynamix.com/feldenkrais/greater_depth.html

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フェルデンクライスを長くやっています。熱心ではありませんが、継続的にしっかりと進歩が感じられて、離れがたい状態です。無理をしないで、うまく自分をフローの状態にもっていくことに興味があります。