2011年7月7日木曜日

安井武先生


 フェルデンクライス研究会の安井武先生が亡くなられた。

がんと向き合っていらっしゃることは、承知していたが、5月ころにメールをいただいて返信したのが、最後のやりとりになってしまった。
 闘病生活であることは、わかっていたが
「がんばって」
とは書かずに
「優雅に」
と書いた。
 なぜなら、10年近くの間
「より楽に、優雅に」
と教わってきたからだ。
 最初の頃は、泉岳寺だけではなく、新宿の朝日カルチャーや京都の仁和寺まで、先生の行くところにすべて追っかけていった。
 短いFI(個人レッスン)をやっていただいたり、一緒にお酒もおつきあいさせていただいて、親しくおつきあいいただいたのは、数年通って、先生のスタイルみたいなものが理解できるようになった頃だろうと思う。
 楽しいお酒であったが、そのときも、生徒の質問に丁寧に具体的に応えようとされていたのが印象的だった。
 さすがに演出家だけあって、言葉にはずいぶんと気を使っていらっしゃった。
 モーシェ・フェルデンクライスの言葉も、先生の翻訳で「輝き」を得た部分が多いかもしれない。
 「同じことを違ったやり方でできるようになる、より楽にできるようになるということが能力を上げるということなんです」
 というようなことを私もレッスンでよく話しますが、まさに安井先生の受け売りです。
 先生が育てた多くの人たち(必ずしもフェルデンクライス関係に限らない)が、しっかりと歩んでいくことは間違いありませんし、いろんな形で伝えていきたいと思います。

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フェルデンクライスを長くやっています。熱心ではありませんが、継続的にしっかりと進歩が感じられて、離れがたい状態です。無理をしないで、うまく自分をフローの状態にもっていくことに興味があります。